はじめに
こんにちは、SANACHANです。
研究論文や実験報告書など、データ・数値処理をMathematicaで行い、
グラフやプロットの出力画像をLaTex文書に挿入して作成することが多いと思います。
印刷物に勝るとも劣らない高精度な美文書を作成できるLaTex。
画像も粗くならないようにJPEGやBMPではなく、EPS形式を扱う必要があります。
今回は、Mathematicaの出力を美文書作成LaTexで使う手順をご紹介します。
語句説明
LaTex(ラテフ)とは
Wikipediaには、以下のように記載されています。
LATEX(ラテフ)とは、レスリー・ランポートによって開発されたテキストベースの組版処理システムである。電子組版ソフトウェア TEX にマクロパッケージを組み込むことによって構築されており、単体の TEX に比べて、より手軽に組版を行うことができるようになっている。
HTMLのようにテキストベースで記述し、組版処理システムを通すとDIVやPDFファイルを作成できるシステムです。書籍の出版や論文でよく使用されており、Microsoft Wordよりも美文書を出力できるのが特徴です。
EPS(Encapsulated PostScript)とは
後にでてくる画像フォーマットの名称です。Wikipediaでは、以下の説明があります。
Encapsulated PostScript(エンキャプサレイティッド・ポスト・スクリプト)はPostScriptをベースとし、バウンディングボックスやプレビュー画像等の他のメディアに埋め込む際に必要な情報を補った画像ファイルフォーマット。通常は略称であるEPSの名で呼ばれる。
LaTexで使用する手順
手順はシンプル。以下の流れです。
手順
- Mathematica で Plot を作成
- Plot 画像を形式を指定して保存
- LaTex で保存した画像を挿入
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
手順①:Mathematica で Plot を作成
以下のような式を入力して評価させます。
1 2 |
Plot3D[Sin[x y], {x, 0, 4}, {y, 0, 4}, PlotPoints -> 30] |
手順②:Plot 画像を形式を指定して保存
Mathematicaのバージョンによって少し異なるかもしれませんが、以下の2ステップで保存します。
保存形式は「EPSフォーマット」を選びましょう。
ステップ1:画像のセルを選択
ステップ2:選択範囲の形式保存
手順③:LaTex で保存した画像を挿入
上記手順②で「sample.eps」として保存した場合、以下の命令を記述して挿入します。
1 2 3 4 5 6 7 8 |
\begin{center} \begin{figure}[!htb] \centering \includegraphics[width=350pt,clip]{sample.eps} \caption{Plot3Dのサンプル} \end{figure} \end{center} |
おわりに
いかがでしたでしょうか。
意外と簡単ですね。画像挿入時は拡大・縮小処理が行われるため、
BMPやJPEGフォーマットだと綺麗に出力されません。
LaTexを使う場合は、ベクトルで情報を保存するEPS形式を使用しましょう。
以上、「【手順】Mathematicaでプロットした図をLaTexに挿入する方法」でした。