はじめに
エンジニアとして仕事をする場合、英語力について問われることがあります。
就職・転職の求人内容や企業の昇級時に「TOEIC 〇〇点以上」という文言が目立ってきており、
気づいておられる方も多いと思います。
現在だけを考えると、日本人だけの職場環境でエンジニアとして仕事をする場合は、
もちろん英語力が無くても問題なく仕事をすることができるかもしれません。
しかし、そうはいかない時代になっており、エンジニアも英語が必要不可欠で企業も重要視しています。
実際に私は社会人(エンジニア)になってから「必要に迫られ」て英語を勉強しようと決意、
TOEIC 320から800点越えを達成しました。
私の経験を踏まえ、エンジニアにも英語力が必要な理由、順に説明いたします。
こんな方におすすめ
- エンジニアに英語が必要と聞くけど、その理由や背景が分からない
- エンジニアとして仕事をしてく上で、どのくらいの英語力が必要なのか分からない
- エンジニアとしてのスキルアップをしながら、英語力を効率よくUPさせる方法を知りたい
日本の技術・人材だけでは成り立たない
エンジニアとして仕事をする場合、英語力が必須と言っても過言ではありません。
その代表的な理由は次の3つです。
- IT業界の市場は「海外」
- IT技術の最先端は「英語圏」
- 職場環境の「国際化」
理由①:IT業界の市場は「海外」にある
IT業界の動向
そもそもIT業界は、インターネットを介して提供しているサービスがほとんどです。
国境を超え、海外を含む様々な人にサービスを提供する業界です。
また、製造業でも人件費の安い海外に工場を移設、海外の安い部品を搭載して材料費を削減しています。
今やどの業界でも海外との関りが深くなってきています。
IT企業の動向
企業の動向としては、最近ではメルカリがアメリカを中心に進出し始めていたりします。
また、楽天は社内公用語を英語としています。
世界に向けてサービスを提供したり製品を出荷した方が、利用者、顧客を多く獲得できるからです。
日本の市場動向
現在日本居住者は約1億人です。
日本だけをターゲットにして商売をしても、それなりに利益を確保することができます。
しかし、今後は(超)少子高齢化社会になって人口が減り、優秀な人材は海外へ移住する時代です。
最近では、オリエンタルラジオの中田さんがシンガポール移住を決意されましたね。
つまり、人口が減っていく日本だけをターゲットにしても、商売が成り立たなくなるのです。
ポイント
企業の更なる成長を考えると答えは明白です。
多くの企業は「海外展開」を今後の企業成長プラン(中長期計画)に組み込んでいるのです。
理由②:IT技術の最先端は「英語圏」である
エンジニアに必要な技術は「最先端」
技術は日進月歩、エンジニアにとって必須となる技術も日々進歩しています。
昨日掲載された技術情報が、1年後には標準技術となっている可能性もあります。
標準技術となる前に「最先端」を学んでおけば、多くのチャンスに出会い、獲得できます。
日本語に訳される技術情報はごく一部
標準技術を学ぶだけなら、日本語の書籍やウェブサイトの情報だけでも問題ないと思います。
しかし、最新の技術情報は今も英語圏にあり、日本語に翻訳されない場合がほとんどです。
標準となる前に最新技術を学ぶためには、専門的な文章を理解できるだけの英語力が必要になります。
例えば、2020年のコロナ渦の日本で報道されるニュースの内容。
海外のニュースや論文を読めば、日本のメディアがいい加減な情報しか発信していないことが分かります。
ポイント
情報の鮮度や質、信ぴょう性を見極めるためにも英語圏からの技術情報は「必須」ということです。
理由③:職場環境の「国際化」が加速している
海外のエンジニアと協業する機会増
最初は日本人だけで仕事をしていたとしても、突然海外の企業へ業務を委託する場合が増えています。
人件費や部品を含む材料費を考え、安い海外のリソースを選択して利益を確保するためです。
このような時に柔軟性を持って仕事ができるのは、英語力のある人材であることは言うまでもありません。
実際に海外出張する場合もありますし、メールや電話会議などを行って情報共有や交渉を行います。
外国人労働者の急増
ご存じの通り、日本は少子高齢化社会です。
日本の経済を支える現役世代が減少の一途をたどる一方、現役世代の1人当たりが支えなければならない高齢者は年々増加しています。経済破綻も時間の問題です。
この問題を解消するため、外国人の労働力を多く取り入れる企業が増えています。
ポイント
日本人だけだった職場でも、外国人が転職してくる、又は上司としてやってくる可能性が非常に高い。
職場でのコミュニケーションを図るためにも、英語力が必要となります。
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エンジニアで英語力があると得られるメリット
上記ではエンジニアに英語が必要である代表的な理由を紹介しました。
英語の必要性が分かったところで、英語力の向上は1日や2日でできるものではありません。
相応の努力が必要であり、時間やお金がかかります。
そこで、エンジニアで英語力があった場合、どのようなメリットがあるかを3つご紹介いたします。
少しでもモチベーション向上につながれば幸いです。
メリット①:最新の技術情報を収集できる
技術の最先端が英語圏であることは、説明しましたね。
実際に、技術者や研究者が世界中のエンジニアに向けて情報を発信する場合、最初に選ぶ言語は英語です。
世界共通語ともいわれる影響力のある言語なので、英語の方がより多くの人に発信できるからです。
エンジニアにとって常に最新技術情報(技術動向)をキャッチすること、
新しい技術を身につけること(スキルアップ)は必須です。
ポイント
英語力を身に着けることで英語で発信される時期に先端技術情報を得ることができます。
メリット②:困難な問題解決に役立つ情報を得られる
エンジニアやプログラマーであれば、不可解な不具合に遭遇した経験があると思います。
ソースコードや回路図を見ても問題はなく、特定条件下で発生する不具合は解決に時間を要します。
日本人で似たような現象に直面・解決したことがあれば、フォーラムなどで解決策が見つかるかもしれませんが、不可解な不具合に遭遇するのは日本人だけではありません。世界中にエンジニアが存在し、日夜あらゆる業務をこなしています。
1.2億人程度の日本人と世界の人口65億人とを比べれば、どちらの方が情報量多いかは一目瞭然ですね。
世界共通語である英語の記事で、「この問題をこのように解決した」という掲載があれば、
解決する方法の発見や時間短縮にもつながり、効率を上げることができます。
ポイント
技術情報だけでなく、問題解決を含めすべて「英語」で調べた方が情報量が圧倒的に多い。
最近ではエンジニア同士が交流する場もあるため、活用次第では更なるメリットがあります。
メリット③:社内で重要なポジションを任されるようになる
外国とのやり取りをする企業であれば、英語力があると社内の地位は格段に上がります。
費用面から考えても通訳の人をつけなくていいし、自然と重要なポジションを任されるようになります。
ポイント
企業としても貴重な人材は手放したくないはずです。
つまり、昇進や昇給の可能性が高くなるメリットがあります。
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どのくらいの英語力が必要になるのか
ここまで、エンジニアに英語力が必要な理由は伝わったと思います。
では、実際にどのぐらいの英語力が必要なのか、気になるところではないでしょうか。
最低限必要な英語のレベル
ずばり、英語検定試験3級(英検3級)レベル、TOEICであれば450点ぐらいの英語力が必要です。
基本的な英文の読み書きや会話には、中学卒業レベルの文法と単語が必要になると言われています。
交渉や会議、日常会話などはできませんが、
辞書を片手に英語の記事を読み、技術情報の内容は理解はできるでしょう。
専門分野の単語力
自分が従事している専門分野に関する英単語を覚えておく必要があります。
一般的な日本語訳とは異なり、それを覚えていないと技術内容を理解することはできません。
例えば、電気系であれば「Blood(血)」が「電流」を意味していたりします。
このような単語が各分野に存在しますので、調べてみるだけでも今後に役立つかもしれません。
最近のオンライン辞書では、専門分野の訳も記載されていることがありますが、
マイナーな単語は訳されていなかったりします。
専門分野の単語の意味を知らないままでは、技術内容を理解することは困難を極めるため、
自分の分野については語彙力を高めておく必要があります。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
この記事では以下の点について紹介しました。
- エンジニアに英語力が必要な理由
- エンジニアが英語力を身に着けるメリット
- 必要な英語のレベル
技術的な内容を英語で理解できるようになるまでは、かなりの時間が必要です。
一方で、最近では中国語で情報発信される場合が増えてきていますので、
今後は企業側も英語と中国語を習得している人材を求めるようになると思います。
そうなると、日本語だけでエンジニアを続けることは困難になることが予想されます。
ビジネス英語に関しては、私が運営している以下のサイトにまとめていますので、
是非参考にしてみてください。
以上、「【英語力が重要?】エンジニアに英語が必要な理由3つとメリット3つ」でした。